○須崎市漁船導入支援事業費補助金交付要綱
令和3年4月1日
須崎市訓令第69号
(趣旨)
第1条 この要綱は、『広域浜プランの策定及び関連施策の連携について(平成28年1月20日付け27水港第2627号農林水産事務次官依命通知)』で規定する「浜の活力再生広域プラン」又は「漁船漁業構造改革広域プラン」において中核的漁業者に位置付けられた者(以下「中核的漁業者」という。)が行う水産業の競争力強化に関する取組みを実践するため、一般社団法人高知県漁業就業支援センター(以下「事業実施主体」という。)が行う『水産関係民間団体事業実施要領(平成10年4月8日付け10水漁第944号農林水産事務次官依命通知)』(以下「国の実施要領」という。)で規定する水産業競争力強化漁船導入緊急支援事業に係るリース事業に必要な漁船の導入に要する経費に対し、須崎市漁船導入支援事業費補助金(以下「補助金」という。)を交付することに関し必要な事項を定めるものとする。
(補助対象経費及び補助率等)
第2条 補助金の交付の対象となる事業(以下「補助事業」という。)の補助対象経費及び補助率等は、別表第1に定めるとおりとする。ただし、算出された補助金額に1,000円未満の端数が生じた場合は、その端数を切り捨てるものとする。
(補助金の交付の申請)
第3条 事業実施主体は、補助金の交付を受けようとするときは、須崎市漁船導入支援事業費補助金交付申請書(別記様式第1号)を市長に提出しなければならない。
2 前項の申請書の提出に当たって、当該補助金に係る消費税仕入控除税額等(補助対象経費に含まれる消費税及び地方消費税額相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)に規定する仕入れに係る消費税額として控除することができる部分の金額及び当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)に規定する地方消費税の税率を乗じて得た金額をいう。以下同じ。)がある場合は、これを減額して申請しなければならない。ただし、申請時において当該補助金に係る消費税仕入控除税額等が明らかでない場合は、この限りでない。
(補助金の交付の決定の取消し)
第5条 市長は、事業実施主体が別表第2に掲げるいずれかに該当すると認めたときは、補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
(補助の条件)
第6条 事業実施主体は、補助金の交付の目的を達成するため、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 補助金に係る収入及び支出を明らかにした帳簿を備え、かつ、当該収入及び支出についての証拠書類を補助事業の終了の翌年度から起算して5年間保管すること。
(2) 補助事業が予定の期間に完了しない場合又は補助事業の遂行が困難となった場合は、速やかに市長に報告し、その指示を受けなければならないこと。
(3) 補助事業により取得し、又は効用の増加した財産については、補助事業の完了後においても善良な管理者の注意をもって管理するとともに、補助金の交付の目的に従って、効率的な運用を図らなければならないこと。
(4) 補助事業により取得した財産で処分制限期間を経過していないものは、財産管理台帳(別記様式第4―3号)及びその他の関係書類を保管すること。
(5) 補助事業により取得した財産については、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)に規定する耐用年数に相当する期間内において、補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、廃棄し、貸し付け、又は担保に供する場合は、あらかじめ財産処分報告書(別記様式第4―4号)を提出し、事前に市長の承認を受けなければならないこと。
(6) 前号の規定により市長の承認を得て財産の処分をしたことにより収入のあったときは、当該収入の全部又は一部を市に納付しなければならないこと。
(7) 補助事業の執行に際しては、県が行う契約手続の取扱いに準じて行わなければならないこと。
(8) 補助事業の実施に当たっては、別表第2に掲げるいずれかに該当すると認められるものを契約の相手方としない等の暴力団等の排除に係る県の取扱いに準じて行わなければならないこと。
(9) 事業実施主体及び補助事業により取得した漁船の借受者に県税、県に対する税外未収金債務、及び市税等の滞納がないこと。
2 市長は、補助金の交付の目的を達成するため必要があるときは、前項各号に掲げる条件のほか、交付の条件を付することができる。
(1) 事業実施主体の変更
(2) 補助事業の中止又は廃止
(3) 補助金額の増額
(4) 補助金額の20パーセントを超える減額
(実績報告等)
第8条 事業実施主体は、補助事業が完了したときは、補助事業の完了の日若しくは当該補助事業の廃止の承認を受けた日から起算して30日を経過した日又は当該年度の3月31日のいずれか早い日までに須崎市漁船導入支援事業費補助金実績報告書(別記様式第4号)を市長に提出しなければならない。ただし、これにより難い場合は、翌年度の4月15日までに提出するものとする。
2 第3条第2項ただし書の規定により補助金の交付を申請した事業実施主体は、前項の実績報告書の提出に当たって、当該補助金に係る消費税仕入控除税額等が明らかになった場合は、これを補助金額から減額して報告しなければならない。
3 第4条第2項ただし書の規定により補助金の交付の申請をした事業実施主体は、第1項の実績報告書を提出した後において、消費税及び地方消費税の申告により当該補助金に係る消費税仕入控除税額等が確定した場合は、その金額(前項の規定により減額した事業実施主体にあっては、その金額が減じた額を上回る部分の金額)を消費税控除税額等報告書(別記様式第5号)により速やかに市長に報告するとともに、市長の返還命令を受けて、これを返還しなければならない。
2 市長は、完了の認定をしたときは、交付すべき額を確定し、須崎市漁船導入支援事業費補助金交付額確定通知書(別記様式第7号)により事業実施主体に通知するものとする。
2 市長は、前項の請求があったときは、速やかにその内容を審査し、適当と認めたときは、補助金を交付するものとする。
(補助金の返還)
第11条 市長は、次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、補助金の交付の決定を変更若しくは取り消し、又は既に交付した補助金の全部若しくは一部の返還を命ずることができるものとする。
(1) 事業実施主体が規則及びこの要綱の規定に違反し、又は補助事業に関し不正の行為を行ったとき。
(2) 事業実施主体が虚偽又は不正の申請により、補助金の交付を受けたとき。
(3) 事業実施主体が補助金の交付の条件に違反したとき。
(4) 補助事業の実施が著しく不適当であると認められたとき。
(5) 事業実施主体が耐用年数期間内に当該補助事業によって取得した漁船を処分したとき又は補助目的に沿って使用しなくなったとき。
(6) 事業実施主体又は補助事業により取得した漁船の借受者が別表第2に掲げるいずれかに該当すると市長が認めたとき。
(概算払)
第12条 市長は、補助金の交付の目的を達成するため必要があると認めたときは、概算払をすることができる。
(繰越承認申請)
第14条 事業実施主体は、補助事業が年度内に完了し難いと認められ、事業を翌年度に繰り越す必要がある場合は、須崎市漁船導入支援事業費補助金に係る補助事業の繰越承認申請書(別記様式第10号)を提出し、市長の承認を受けなければならない。
3 事業実施主体は、当該補助事業により取得した漁船の利用について変更があったときは、須崎市漁船導入支援事業の利用内容の変更について(別記様式第14号)により市長に報告しなければならない。
(災害等の報告)
第16条 事業実施主体は、補助事業により取得した漁船が、耐用年数期間内に災害等により使用することができなくなったときは、直ちに漁船の被災等の報告について(別記様式第15号)により市長に報告しなければならない。
(グリーン購入)
第17条 事業実施主体は、補助事業の実施において物品等を調達する場合は、県が定める「高知県グリーン購入基本方針」に基づき環境物品等の調達に努めるものとする。
(情報の開示)
第18条 補助事業又は事業実施主体に関して、須崎市情報公開条例(平成9年須崎市条例第24号)に基づく開示請求があった場合は、同条例第6条の規定による非開示項目以外の項目は、原則として開示するものとする。
(補則)
第19条 この要綱に定めるもののほか、補助金の交付に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
1 この訓令は、令和3年4月1日から施行する。
附則(令和5年1月10日訓令第6号)
この訓令は、令和5年1月10日から施行する。ただし、改正後の須崎市漁船導入支援事業費補助金交付要綱第15条第1項及び第2項の規定は、平成28年度以降の借受者に係る令和4年度の報告から適用する。
附則(令和5年4月1日訓令第45号)
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(令和6年4月1日訓令第39号)
この訓令は、公布の日から施行する。
別表第1(第2条関係)
補助対象事業 | 補助対象経費 | 補助率等 |
事業実施主体が中核的漁業者(※1)に対してリースするために必要な漁船を導入する事業 | 1 総トン数10トン未満(漁船の借受者が大型定置網経営体(※2)については、この限りでない。)の漁船の取得・改修に係る経費(ただし、借受者が所有している漁船をセンターが購入・改修した後に借受者に貸し付けるために必要な漁船の取得及び改修に係る経費は除く。) (1) 無動力船 ア 船体 船体(船殻、船倉等)、敷板、塗装、舵その他標準的な装備(口蓋、防舷材、ドレンプラグ、アンカー等) (2) 動力船 ア 船体 船体(船殻、船倉、ブリッジ等)、揚錨装置、係船装置、塗装、甲板披覆、舵、マストその他標準的な装備(口蓋、防舷材、ドレンプラグ、配線・配管工事、アンカー等) イ 機関 主機関(過給機及び空気冷却器を含む機関本体)、補機関(機関本体)その他標準的な装備(軸系、推進機、減速逆転装置、操舵装置、燃料タンク等) ウ 設備関係 発電機、航海灯、作業灯、集魚灯、レーダー、コンパス、無線通信装置、測位装置(GPS)、魚群探知機、揚網・縄機(ウインチ等)、自動操舵装置、自動船舶識別装置その他漁業に必要な標準的な設備 2 その他の経費 中古船の運搬費等 | 【補助率】 10分の1以内。 ただし、新規漁業就業者(※3)、及び大型定置網経営体(※2)及び新規漁場において養殖を開始しようとする者(※4)を対象とする場合は5分の1以内とする。 【補助上限額】 1中核的漁業者あたり300万円。ただし、大型定置網経営体(※2)及び新規漁場において養殖を開始しようとする者(※4)は600万円とする(※5) 【申請可能隻数】 1中核的漁業者につき、1隻までとする。ただし、複数漁船で操業する漁業種類については、この限りでない。 |
※1 補助の対象となる中核的漁業者は、高知県広域水産業再生委員会において、リース料の支払いについて特段の支障がないと認められた者とする。
※2 「大型定置網経営体」とは、以下の全てを満たす者とする。
(ア) 定置網漁業権を有し、大型定置網漁業(網の設置される場所の最深部が最高潮時において水深27メートル以上であるもの)を営んでいる者(ただし、法人以外の社団を除く)
(イ) 以下の全てを満たす事業戦略を策定し、その事業戦略の計画期間内である者
a 以下の項目を検討し、整理したものであること
(a) 事業概要、会社の特徴、外部環境(機会と脅威)、内部環境(強みと弱み)等の分析
(b) ありたい姿(5年後)の目標
(c) 実現するための課題設定
(d) 課題改善に向けた行動計画(取組内容)、中長期(5年間)業績の目論見
b 経営の改善が見込め、実現可能なものであること
※3 「新規漁業就業者」とは、以下のいずれかを満たす者とする。
(ア) 高知県新規漁業就業者支援事業、高知県担い手育成団体支援事業又は国の実施要領で規定する漁業の担い手確保・育成対策総合推進事業の技術研修生又は研修終了後、原則として1年以内の者
(イ) 高知県漁業就業支援事業のうち自営漁業者育成事業及び漁家子弟支援事業において支援を受けている者又は支援終了後、原則として1年以内の者
(ウ) 漁業の雇用労働者から独立して自営等の沿岸漁業者として自立を目指す者又は自立後、原則として1年以内の者
※4 「新規漁場において養殖を開始しようとする者」とは、以下の全てを満たす者とする。
(ア) 令和5年度高知県養殖漁場候補地調査委託業により養殖敵地として選定された海面(令和6年4月1日時点において区画漁業権が設定されている海面を除く。以下「新規漁場」という。)において養殖を営もうとする者
(イ) 新規漁場において1億円以上の生産額が見込まれる者
(ウ) マーケットイン型養殖業に取り組む者
a 本要綱におけるマーケットイン型養殖業とは、需要の量・質の情報を能動的に入手し、需要に応じた計画的な生産を行う養殖業とする。
b 生産額及びマーケットイン型養殖業への取組の計画については、別に定める様式により、知事に提出すること
※5 令和4年度以降において、須崎市漁船導入支援事業費補助金若しくは須崎市水産業成長産業化沿岸地域創出事業費補助金又はその両方の交付を受けた場合は、その交付額の合計を300万円(ただし、大型定置網経営体及び新規漁場において養殖を開始しようとする者は600万円)から減額した額を補助上限額とする。
別表第2(第4条―第6条、第11条関係)
1 暴力団等(須崎市暴力団排除条例(平成23年須崎市条例第1号。以下「暴排条例」という。)第2条第2号に規定する暴力団等をいう。以下同じ。)であるとき。 2 暴排条例第5条第2項の規定に違反した事実があるとき。 3 その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含み、法人以外の団体にあっては、代表者、理事その他これらと同等の責任を有する者をいう。以下同じ。)が暴力団等であるとき。 4 暴力団等がその事業活動を支配しているとき。 5 暴力団等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用しているとき。 6 暴力団等がその経営又は運営に実質的に関与しているとき。 7 いかなる名義をもってするかを問わず、暴力団等に対して、金銭、物品その他財産上の利益を与え、又は便宜を供与する等直接的又は積極的に暴力団の維持又は運営に協力し、又は関与したとき。 8 業務に関し、暴力団等が経営又は運営に実質的に関与していると認められる者であることを知りながら、これを利用したとき。 9 その役員が、自己、その属する法人その他の団体若しくは第三者の利益を図り、又は第三者に損害を加えることを目的として、暴力団等を利用したとき。 10 その役員が暴力団等と社会的に非難されるべき関係を有しているとき。 |
別表第3(第15条関係)
区分 | 報告対象期間 | 報告対象者 | 備考 |
個人 | 1月1日~12月31日 | 報告対象期間の所得に係る確定申告を3月までに終えた者 | 報告の初年度については、リースを開始した後1年以上事業を実施し、かつリース開始後の1月1日から12月31日までをはじめて経た期間を対象とする。 |
個人以外 | 1年の事業年度 | 報告対象期間に対する決算を5月末までに終えた者 | 報告の初年度については、リースを開始した後1年以上事業を実施し、かつリース開始後はじめて1年間を経た事業年度を対象とする。 |