○須崎市漁業集落排水処理施設設置及び管理条例
平成6年12月21日
須崎市条例第25号
(目的)
第1条 この条例は、漁港及びその背後の漁業集落における生活環境の改善と周辺水域の水質の保全を図り、公衆衛生の向上に寄与するため、漁業集落排水処理施設を設置し、その管理に関する必要な事項を定めることを目的とする。
(名称及び位置)
第2条 名称及び位置は、次のとおりとする。
名称 | 位置 |
中ノ島漁業集落排水処理施設 | 須崎市白浜及び蜂ケ尻地内 〃 中ノ島 地内 〃 戸島 地内 |
池ノ浦漁業集落排水処理施設 | 須崎市福良 地内 |
(1) 汚水 下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)第2条第1号に規定する汚水をいう。
(2) 排水設備 法第10条第1項に規定する排水設備をいう。
(3) 排水処理施設 汚水を排除するために設けられる排水管、排水渠その他の排水施設及びこれらに接続して汚水を処理するために設けられる施設の総体をいう。
(4) 処理区域 排水処理施設により汚水を排除することができる区域をいう。
(5) 使用者 汚水を排水処理施設に排除して、これを使用する者をいう。
(6) 受益者 処理区域内の汚水を生じる建物の所有者(以下「建物の所有者」という。)をいう。ただし、当該建物に係る権利者が協議して、分担金の徴収を受けるべき者として、別に定めた場合は、その者をいう。
(処理区域)
第4条 下水道事業の管理者の権限を行う市長(以下「管理者」という。)は、処理区域を定めたとき又は変更したときは、その旨を告示し、かつ、これを表示した図面を一般の縦覧に供しなければならない。
(排水設備の設置義務)
第5条 建物の所有者は、排水処理施設の供用が開始された場合は、遅滞なく、排水設備を設置しなければならない。ただし、特に管理者が認めたときは、この限りでない。
(新設等の手続)
第6条 排水設備の新設、増設、改築又は撤去(以下「新設等」という。)をしようとする者は、あらかじめ管理者に届け出て、承認を受けなければならない。
(工事の施行)
第7条 排水設備の新設等の工事は、管理者が指定した業者(以下「指定業者」という。)でなければ行うことができない。
2 排水設備の新設等を行った者は、工事が完了した日から5日以内に管理者に届け出て市の職員の検査を受けなければならない。
3 管理者は、前項の検査をした場合において、その工事が排水設備の設置及び構造に関する法令の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備の新設等を行った者に対し、排水設備工事検査済証を交付するものとする。
(使用開始等の届出)
第8条 使用者が排水処理施設の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開しようとするときは、当該使用者は、遅滞なく、管理者に届け出なければならない。
2 使用者の変更があったときは、新たに使用者となった者が、遅滞なく、その旨を管理者に届け出なければならない。
(水洗便所への改造義務)
第9条 処理区域内において、くみ取便所が設けられている建物を所有する者は、排水処理施設の供用開始の日から3年以内に当該くみ取便所を水洗便所に改造しなければならない。
(し尿排除の制限)
第10条 使用者は、し尿を排水処理施設に排除するときは、水洗便所によってこれをしなければならない。
(特定事業場からの汚水の排除の制限)
第11条 特定施設(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第2項に規定する特定施設をいう。)を設置する工場又は事業場(以下「特定事業場」という。)は、下水道法施行令(昭和34年政令第147号。以下「令」という。)第9条の4第1項及び次の各号に規定する水質の基準に適合しない汚水を排除してはならない。
(1) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満
(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満
(3) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満
(4) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満
(5) ノルマルヘキサン抽出物質含有量
ア 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下
イ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下
(6) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満
(7) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満
(除害施設の設置)
第12条 使用者は、令第9条の4第1項及び次の各号に規定する水質の基準に適合しない汚水(水洗便所から排除される汚水を除く。)を継続して排除するときは、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。
(1) 温度 45度未満
(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満
(3) ノルマルヘキサン抽出物質含有量
ア 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下
イ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下
(4) 沃素消費量 1リットルにつき220ミリグラム未満
2 前項の規定により除害施設の設置又は必要な措置をしようとする者は、規則で定めるところによりあらかじめ管理者にその計画を届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
(使用料の徴収)
第14条 管理者は、排水処理施設の使用について、使用者から毎月使用料を徴収する。ただし、管理者が必要と認めたときは、随時に徴収することができる。
(使用料の算定)
第15条 使用料の額は、使用者の排除汚水量に応じ、次の表により算定した合計額に消費税法(昭和63年法律第108号)に定める消費税の税率を乗じて得た額及びその額に地方税法(昭和25年法律第226号)に定める地方消費税の税率を乗じて得た額を合算した額を加えた額とする。この場合において、10円未満の端数が生じたときは、その端数金額を切り捨てた額とする。
区分 | 使用者の排除汚水量 | 使用料月額 |
基本使用料 | 10立方メートルまで | 1,000円 |
従量使用料(1立方メートルにつき) | 10立方メートルを超え20立方メートルまで | 105円 |
20立方メートルを超え30立方メートルまで | 115円 | |
30立方メートルを超え50立方メートルまで | 125円 | |
50立方メートルを超え100立方メートルまで | 145円 | |
100立方メートルを超え200立方メートルまで | 170円 | |
200立方メートルを超え500立方メートルまで | 190円 | |
500立方メートルを超えるもの | 210円 |
2 使用者の排除汚水量の算定は、次に定めるところによる。
(1) 水道水を使用した場合は、水道の使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共用している場合等において、それぞれの使用者の使用水量を確認することができないときは、それぞれの使用者の使用の態様を勘案して、管理者が認定する。
(2) 水道水以外の水を使用した場合は、その使用水量とし、使用水量は、使用者の使用の態様を勘案して、管理者が認定する。
(使用料の算定の特例)
第16条 月の中途において排水処理施設の使用を開始し、休止し、又は廃止したときの使用料は、次のとおりとする。
(1) 使用水量が5立方メートル以下のときは、基本使用料の2分の1
(2) 使用水量が5立方メートルを超えるときは、全額
(検査手数料)
第17条 排水設備の工事の検査手数料は、1件につき1,000円とする。
(資料の提出)
第18条 管理者は、使用者に対し使用料の算定に必要な資料の提出を求めることができる。
2 使用者は、使用料の算定の基礎となる事項に変更を生じたときは、遅滞なく、管理者に届け出なければならない。
(行為の許可)
第19条 排水処理施設に固着し、若しくは突出し、又はこれを横断し、若しくは縦断して施設又は工作物その他の物件(第5条の規定により排水設備を当該部分に固着して設ける場合を除く。)を設けるときは、管理者の許可を受けなければならない。ただし、令第16条に定める軽微な行為をしようとする者は、あらかじめ書面をもって管理者に届け出て、指示を受けるものとする。
2 前項の許可を受けようとする者は、申請書に次に掲げる図面を添付して管理者に提出しなければならない。許可を受けた事項の変更をしようとするときも、同様とする。
(1) 施設又は工作物その他の物件(排水設備を除く。以下「物件」という。)を設ける場所を表示した平面図
(2) 物件の配置及び構造を表示した図面
(占用の許可)
第20条 排水処理施設及びその敷地に物件を設けようとする者は、申請書を管理者に提出し、許可を受けなければならない。ただし、前条の許可を受けた者については、その許可をもって占用の許可とみなす。
(占用料)
第21条 占用の許可を受けた者からは、占用料を徴収する。
2 前項の占用料の額の算定及びその徴収方法については、須崎市道路占用料条例(昭和32年須崎市条例第18号)の規定を準用する。
(許可の取消し)
第22条 管理者は、次の各号のいずれかに該当するときは、占用の許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又は行為若しくは工事の中止、物件の除去若しくは原状に回復することを命ずることができる。
(1) この条例若しくはこの条例に基づく規則の規定又は許可の条件に違反したとき。
(2) 偽りその他不正な手段により許可を受けたとき
(3) 排水処理施設の管理上又は公益上やむを得ないとき。
(原状回復)
第23条 第19条の許可を受けた者は、当該許可の期間が満了したとき、当該占用物件を設ける目的を廃止したとき又は占用の許可を取り消されたときは、当該物件を除去し、原状に回復しなければならない。ただし、原状に回復することが不適当であると管理者が認めたときは、この限りでない。
(分担金)
第24条 受益者から地方自治法(昭和22年法律第67号)第224条の規定に基づき、排水処理施設分担金(以下「分担金」という。)を徴収する。
2 分担金の額は、一公共取付管につき10万円とする。
(分担金の賦課等)
第25条 管理者は、受益者ごとに、前条第2項の規定により算出した分担金の額を定め、これを賦課するものとする。ただし、管理者は、特に認めた場合において、これを賦課しないことができる。
2 管理者は、前項の分担金の額を定めたときは、遅滞なく、当該分担金の額、納付期限等を受益者に通知しなければならない。
3 分担金は、一括して徴収するものとする。ただし、管理者が特別の事情があると認めた場合は、この限りでない。
(使用料、占用料及び分担金の減免)
第26条 管理者は、公益上その他特別の理由があると認めたときは、使用料、占用料及び分担金を減免することができる。
(改善命令等)
第27条 管理者は、特定事業場から汚水を排除して排水処理施設を使用する者について、その水質が当該排水処理施設への排出口において第11条に規定する基準に適合しない恐れがあると認めるときは、その者に対し、期限を定めて特定施設の構造、使用の方法若しくは特定施設から排出される汚水の処理方法の改善を命じ、又は特定施設の使用若しくは当該排水処理施設への汚水の排除の停止を命ずることができる。
(罰則)
第28条 次の各号のいずれかに該当する者は、1万円以下の過料に処する。
(1) 第6条第1項の規定による承認を受けずに排水設備工事を実施した者
(2) 第7条第1項の規定に違反して排水設備工事を実施した者
(3) 第7条第2項の規定による排水設備工事が完工した場合における届出を怠った者
(4) 第8条の規定による届出を怠った者
(5) 第10条の規定に違反してし尿を排除した者
(6) 第11条の規定に違反して汚水を排除した者
(7) 第12条第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
(8) 第18条第1項の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者
(9) 第19条に規定する申請書に記載すべき事項を記載せず、又は不実の記載をした者
2 偽りその他不正な手段により使用料、手数料、占用料又は分担金の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。
3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前2項に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても該当する規定に定める過料を科する。
(委任)
第29条 この条例の施行に関し必要な事項は、管理者が別に定める。
附則
この条例は、規則で定める日から施行する。
(平成7年規則第1号で平成7年3月1日から施行)
附則(平成9年3月25日条例第10号)
(施行期日)
1 この条例は、平成9年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(経過措置)
2 この条例による改正後の須崎市漁業集落排水処理施設設置及び管理条例の規定にかかわらず、施行日前から継続して排水処理施設を使用している者に係る使用料であって、施行日から平成9年4月30日までの間に使用料の支払いを受ける権利が確定されるものに係る使用料については、なお従前の例による。
附則(平成12年3月30日条例第9号)
この条例は、規則で定める日から施行する。
(平成13年規則第25号で平成13年7月1日から施行)
附則(平成14年7月1日条例第27号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成25年12月19日条例第34号)
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例による改正後の須崎市漁業集落排水処理施設設置及び管理条例の規定にかかわらず、この条例の施行日(以下「施行日」という。)前から継続して排水処理施設を使用している者に係る使用料であって、施行日から平成26年4月30日までの間に使用料の支払いを受ける権利が確定するものに係る使用料については、なお従前の例による。
附則(令和5年12月21日条例第27号)抄
この条例は、令和6年4月1日から施行する。