○文書の左横書き実施要領
昭和35年12月19日
須崎市訓第28号
別紙
左横書き文書の書き方
第1 一般的な心得
縦書きと横書きとは、縦と横との相違で本質的には変わりがない。しかし、数字や符号の用い方に多小の相違がある。一般的なことがらは、次のとおりである。
1 本文は1字分空けて書き出し、本文中行を改めるときも1字分空けて書き出す。
2 ただし書は、行を改めない。
3 なお書及びおって書は、行を改める。
4 なお書とおって書の両方を使うときは、なお書を先にする。
5 「下記のとおり」「次の理由により」等の下に書く「記」、「理由」等は中央に書く。
6 職名のある者にあてた文書のあて名又は職名のある差出人名は、職名だけとすることを原則とする。ただし、大臣あてのときは、氏名を必ず書く。
7 標題は「………に関する件」の表現を使わず「………について」を用いる。
8 標題はわかりやすく簡潔なものとし、原則としてその末尾に「通達」「照会」等のように文書の性質をあらわす言葉を( )書きで付ける。
第2 用字について
1 漢字及び仮名文字
漢字及び仮名文字の用い方は、次による。ただし、条例、規則、告示及び訓令に定める別記、別紙、別表等についての(3)は、法令用語の送り仮名の付け方(内閣法制局の定めたもの)による。
(1) 常用漢字表(昭和56年内閣告示第1号)
(2) 現代仮名遣い(昭和61年内閣告示第1号)
(3) 送り仮名の付け方(昭和48年内閣告示第2号)
(4) かたかなは、外国の地名、人名、外来語及び外国語並びに擬声語、擬音語又は特に強調する必要のあることなどで、かたかなで書いた方が理解しやすい場合に用いる。
(例) ビルマ チャーチル ガラス ボート ワアワア騒ぐ 水がサラサラ流れる 時間的にズレが生じ 融資には一定のワクがあって
(5) 常用漢字表で書き表せないものは、次の標準によって書換え又は言換えをする。
ア 漢字をはずしても意味の通じる使い慣れた言葉はそのまま仮名書きにする。
イ その全部を仮名書きにすると誤解されるおそれのある言葉は、そのはずれた部分だけを仮名書きにする。
ウ 複合してできた言葉は、そのはずれた部分だけを仮名書きにする。
エ 同じ音の意味の似た漢字に書き換える。
オ 意味の似ている使い慣れた言葉に書き換える。
2 数字
(1) アラビア数字
数字は、(2)に掲げる場合を除いてアラビア数字を用い、その書き方は次のようにする。
ア 数字の区切り方
数字のけたの区切り方は、3けた区切りとし、区切りには「,」を用いる。ただし年号、文書番号、電話番号等特別なものには区切りを付けない。
イ 小数、分数及び帯分数の書き方は、次の例による。
小数…0.123
分数… 2分の1
帯分数…
ウ 日付、時刻及び時間の書き方は、次の例による。
| 日付 | 時刻 | 時間 |
普通の場合 | 平成14年4月1日 | 8時30分 | 5時間05分 |
省略する場合 | 平14.4.1 |
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エ 4半期の書き方は、次による。
第1―四半期 第2―四半期 第3―四半期 第4―四半期
(2) 漢数字
漢数字は、次のような場合にのみ用いる。
ア 固有名詞
(例) 四国 九州 二重橋
イ 概数を示す語
(例) 二、三人 四、五人 数十日
ウ 数量的な感じのうすい語
漢数字を含めて熟語をなしている言葉であって、その漢数字が一定の数量を表す意味に使われていないもの
(例) 一般 一部分 四分五裂
エ 慣用的な語
「ひとつ」、「ふたつ」等と読む場合
(例) 一休み 二間続き 五日め
オ 単位として用いる語
万以上の数の単位として最後に用いる場合
(例) 100万 1,000億
(百、千は、たとえば「3百」、「5千」としないで、「300」、「5,000」と書くのを通例とする。)
カ その他会計の文書等の金額の表示で、特に漢数字の使用が決められているもの
第3 符号の用い方
符号は、次のように用いる。
1 くぎり符号
(1) 「。」(まる) (句点)
一つの文章を完全にいい切ったところに、必ず用いる。「括弧」の中でも文章のいい切りには必ず用いる。ただし、単に事物の名称を掲げた場合には用いない。
(2) 「、」(てん又はぼつ)(とう点)
おおむね、次のように用いる。
ア 一つの文章の中で、ことばの切れ続きを明らかにする必要のあるところ。
イ 叙述の主題(「主語」でないことに特に注意)を示す「は」、「も」などのあと。
ウ 名詞を並列し用いる場合には、各名詞の間に用いる。ただし、並列する語句が二つの場合又は並列する語句が三つ以上の場合における最後の二つの語句の間には、「及び」とか「又は」を用い、「、」は用いない。
注: 名詞を並列する場合、最後に「等」を用いるときは、「及び」とか「又は」を用いない。
エ 句と句とを接続する「かつ」の前後には、用いる。語と語とを接続する「かつ」の前後には、用いない。
オ 「ただし」、「しかし」、「しかしながら」、「したがって」、「すなわち」、「この場合」等の接続詞の次には、用いる。
カ 対句の場合には、対句の接続だけに用い、対句の中にある主語や並列語には、用いない。
(3) 「.」(ピリオド)
単位を示す場合、省略符号とする場合等に用いる。
また、アルファベットによる省略又はローマ字による略語に用いる。ただし、誤解を生ずるおそれがないときは、この限りでない。
(例) 0.05 平14.4.1
N.H.K又はNHK
(4) 「・」(なかてん)
外国語、外国の地名、人名、ローマ字について、次のように用いる。
(例) トーマス・エジソン アプレ・ゲール
(5) 「:」(コロン)
次に続く説明文又はその他の語句があることを示す場合などに用いることができる。
(例) 注:……… 電話: 2―7111
(6) 「~」(なみがた)
表の中等で、「……から………まで」を示す場合に用いる。
(例) 高知~東京 第1号~第5号
(7) 「―」(ダッシュ)
語句の説明や言換えなどに用い、丁目、番地を省略して書く場合にも用いる。
(例) 信号灯 赤―止れ 青―進め 本町1―1(本町1丁目1番地)
(8) 「( )」(かっこ)
用語又は文章のあとに注記を付ける場合、その注記をはさんで用いる。また、見出しとしても用いる。
(9) 「〔 〕」(そでかっこ)
様式の根拠条文を示す場合には必ず用いるが、注、備考、摘要等、表の説明をする場合等にその字をはさんで用いることがある。
(10) 「「 」」(かぎ)
言葉を定義する場合、他の用語又は文章を引用する場合及び特に必要のある場合等に、その用語又は文章をはさんで用いる。
「 」の中で、さらに「 」を用いる必要があるときは、『 』(ふたえかぎ)を用いる。引用の原文に「 」が用いてあるものは、原文の「 」を『 』に改める。
(11) 「→」(矢じるし)
左のものが右のように変わることを示す場合に用いる。
(例) 車輛→車両
2 くりかえし符号
(1) 「々」
同じ漢字が続くとき用いてもよい。ただし、「民主主義」、「工事事務所」等のように、続く漢字が異なった意味に用いられる場合は、用いない。
(2) 「ゝ」「」
同じかなが続くときに用いる符号であるが、用いない。
(3) 「〃」
表等で同一であることを表す場合に用いる。
3 見出し符号
項目を細別する必要のあるときは、次のような順序に従って番号及び記号を用いる。ただし、項目が多くないときや下記などの項目を細別する必要のあるときは、「第1」を省いて「1」から用いる。
注: 見出し符号には「・」を打たず、1字分を空白にして次の字を書き出す。
4 計量記号その他
長さ、質量等の計量記号その他でその用法が通例のものは、必要に応じ用いてもよい。
(例) メートル →m キロメートル →km
グラム →g キログラム →kg
トン →t アール →a
パーセント →% 度 →°
第4 書式について
文書の書式については、法令などで様式として定められているもののほかは、特別のものを除き、おおむね次のように書式を統一することとする。
1 令達文書
訓、達、指令等の文書は、この書式による。
(1) 文書番号は、用紙の右上におおむね中央から書き出し、終わりは1字分を空ける。
(2) あて名は、文書番号の下に、1行をおいておおむね中央から書き出し、終わりは1字分を空ける。住所等の記載を要するときは、あて名の上の行に、用紙の中央やや左から書き出し、終わり2字分を空ける。
(3) 年月日は、本文の下の行に、用紙の左に1字分を空けて書き出す。
(4) 令達者の職氏名は、年月日の下に1行をおいて用紙の中央やや左から書き出し、公印は末尾の字にかけて押し、押したあと1字分空くようにする。
(5) 契印は、用紙の中央に押す。
2 一般文書
照会、回答、通知、報告、進達、副申、通達等は、この書式による。
(1) 文書番号は1行目、年月日は2行目のおおむね中央から書き出し、終わりは1字分を空ける。
(2) あて名は、日付の下に、1行をおいて左から1字分を空けて書き出す。
(3) 発信者名は、あて名の下に、1行をおいて用紙のおおむね中央から書き出し、公印は末尾の字にかけて押し、押したあと1字分空くようにする。
(4) 標題は、発信者名の下に、1行をおいて、左から3字分を空けて書き出し、書き切れないときは、書き出しを1行目にそろえ行を改める。この場合、終わりは3字分を空ける。
(5) 本文は、標題の下の行に1字分空けて書き出す。
(6) 契印は、用紙の中央に押す。